LIFE LOG(小さな幸せ気分)

小さな幸せ気分

~心穏やかな毎日とシンプル、丁寧な日常の風景~

奈良学文化講座に参加しました(その1)

 

 第168回の奈良学文化講座は、午前の座学講座が奈良県橿原文化会館(奈良県橿原市)、午後の散策講座が奈良県磯城郡田原本町で行われました。

申し込み多数の場合は抽選、とのことでしたが、抽選があったのかどうかわかりませんが、入場票を送っていただき参加してきました。

 

テーマは 卑弥呼はそこにいたかー弥生時代の巨大集落「唐古・鍵遺跡」を歩くー” です。

奈良学文化講座(主催:東海旅客鉄道株式会社) パンフレット

奈良学文化講座(主催:東海旅客鉄道株式会社) パンフレット

 

座学講座

午前の座学講座は纏向学研究センター所長の寺澤薫先生の講演でした。

到着が時間ギリギリになってしまったうえに、座ろうとしたら、ご年配の方が私についてきて、すぐ隣に座ったので、荷物を置く席がなく手に持ったまま受け取った資料などを取り出したり、アタフタしてしまったので、講座に集中できませんでした (´;ω;`)ウゥゥ。(先生、スミマセン・・・)。

他の席がまだ空いていたのに、なぜ狭い私の隣へ座ったのだろう、とずっと気になってしまいました。「今、ここ」に集中しなければ、と何回も思ったのですが、集中できず・・・。まだまだ修行が足りない自分を反省・・・(別に意識して頑張って修行しているわけではありませんが・・・)。

というわけで、座学講座は残念なことになってしまいました。

 

講演終了後、散策講座で使用するイヤホンの使い方や午後の集合時間・場所などの説明を聞き、午前は終了です。

その後のスケジュールが詰まっていたので、嫌なことはさっさと忘れて次へ!(笑)

1時間の休憩があり、その間に昼食をとり、近鉄電車に乗って田原本町駅までの再集合場所まで行かなければいけなかったのです。

初めての土地だったので、「方向音痴の私、大丈夫か?」と心配でしたが、昼食を買っておいたのでなんとか遅れずにすみました。

(昼食は、主催者さんが用意してくれていた文化会館の会議室で食べることができました。)

 

散策講座

講座の定員は300名だったのですが、散策講座もほとんどの方が参加したと思われます。そんな大勢でゾロゾロと車の通る一般道を歩きます。

散策講座は、午前の座学講座の先生と代わり、田原本町埋蔵文化財センター長の藤田三郎先生でした。藤田先生の解説をトラベルイヤホンで聞きながらのウォークです。

 

途中のポイントごとに先生が解説してくださり、ウォークを初めて約30分後、鏡作神社に到着しました。

奈良

奈良

鏡作神社

 

正式には「鏡作坐天照御魂神社(かがみつくりにいますあまてるみたまじんじゃ)」といいます。

鏡作神社 参道

鏡作神社 参道

 

由緒書きでは、

 第十代崇神天皇のころ、三種の神器の一なる八咫鏡を皇居の内にお祀りすることは畏れ多いとして、まず倭の笠縫邑にお祀りし(伊勢神宮の起源)、更に別の鏡をおつくりになった。社伝によると、「崇神天皇六年九月三日、この地において日御像の鏡を鋳造し、天照大神の御魂となす。今の内侍所の神鏡是なり。本社は其の(試鋳せられた)像鏡を天照国照彦火明命として祀れるもので、この地を号して鏡作と言ふ。」とあり、ご祭神は鏡作三所大明神として称えられていた。

 

とあります。

ご神宝として三角縁神獣鏡が伝えられているとのこと。

 

また、このあたりに鏡作師が住み、鏡作りをしていたそうです。

鏡の神さまとして、全国的にも由緒が深く、ガラス会社からの信仰も篤いそうです。

 

こちらで、お参りさせていただき、暫く境内を散策。

 

人が多くあまりよく撮れていませんが拝殿です。奥に立派な本殿がありました。

奈良

鏡作神社 拝殿

鐘楼もありました。

皆さん鐘を撞いていました。「ご~~ん」と良い響きでした。

奈良

 

 

神社を後にし、暫く歩くと無形民俗文化財の「鍵の蛇巻き(かぎのじゃまき)」があります。

鍵の蛇巻き

鍵の蛇巻き

 

毎年6月に豊饒祈願と共に男子の成人を祝う節句行事が行われるそうです。

説明板に、

 

 藁で作った蛇形の綱の頭を十七歳の男子が担ぎ、他の少年達が後ろの綱を引っ張って互いに引き合いながら村中を練り歩く。(これは十七歳の者が少年の仲間から離脱する儀礼

 巡行の後、榎の木に頭を下にして蛇体を上へと巻き付けることから、鍵の蛇巻きは降り龍とも言われる。

  

とありました。

手前の大きい部分が頭でしょうか。

 

この後は、歩いて5分くらいの所にある杵築神社にある「今里の蛇巻(いまざとのじゃまき)」を見学しました。こちらも無形民俗文化財に指定されています。

奈良

今里の蛇巻

今里の蛇巻


説明板に、

 農作物の豊作を祈るとともに男の子の成人を祝う節句行事である。

 毎年六月の第一日曜日(旧暦のときは五月五日の男の節句の日)に、 蛇の形をした長さ十八mの蛇綱を、新麦わらで作り、十三才から十五才の男の子が蛇綱の頭を担ぎ、それより年下の男の子と、当屋の男たちが胴を持って、村中の家々を大声で「おめでとう」と言って、祝福して回る。その道中で誰彼の区別なく、蛇綱で人を巻き込んだりする。

 

とありました。

今里の蛇巻きは昇り龍なのだそうです。

 

杵築神社はこの日はちょうどお祭りのようでした。

杵築神社 拝殿

杵築神社 拝殿

 

境内に通法山 正福寺(融通念佛宗 )の掲示板があり、こんなことが書かれていました。

奈良

 

「不足を言えば 積んだ徳も 逃げて行く」

 

耳が痛いですが、その通りです。午前中に(心の中で)愚痴ってしまったので、この言葉を見せられたのかなあ、なんて思いました。徳は積んでいませんが・・・。

 

さて、ここから徒歩5分程で、いよいよ「唐古・鍵遺跡」に到着します。

続きは次回に・・・。